明治時代中期創立の地域有数の伝統校
新校舎竣工により学びの機能が拡充
本校は足立区西南部の住宅街にあります。荒川の河川敷に近く、学校敷地の東側には北千住と西新井大師を繋ぐ本木新道が縦貫しています。この一帯には区画整理事業が未整備のため昔ながらの街区がそのまま残されており、新旧様々な住宅、商店、工場などの建物が並んでいます。2024(令和6)年10月始の児童数は402名、教職員数は48名、普通学級が12学級(全学年が2学級)、特別支援学級が3学級設置されています。
本校は1889(明治22)年3月に地域の篤志家の尽力により創立、当初の児童数は90名でした。同年6月には本木尋常小学校の校名が制定されました。昭和初期には地域の人口増を受け本校学区を分割する形で、西新井小学校、関原小学校、寺地小学校が相次いで創立されています。1941(昭和16)年4月には本木国民学校に改称、さらに1947(昭和22)年4月には現在の校名(本木小学校)に改称されています。
戦後のベビーブームにより昭和20年代後半から児童数が急増したため、1957(昭和32)年4月に本校本木東小学校が創立されています。第二次ベビーブーム世代が学齢期を迎えていた昭和50年代までは児童数は増加を続けていきましたが、平成に入ると少子化の影響が本校でも顕在化し、2012(平成24)年4月には本木東小学校と統合され新たな本木小学校として再出発することになり、校歌と校章も新たに制定されました。校舎改築工事のため約2年にわたって旧本木東小学校の校舎を暫定的に使用しましたが、2014(平成26)年4月に現在の校舎が竣工し、教育環境は大幅に拡充されました。
人権尊重教育の推進校に指定
次に本校が推進している学校教育についてご紹介いたします。本校では「かしこい子」「思いやりのある子」「たくましい子」を育てることを学校教育目標として、「すべては子どもたちの今と未来の幸せのために」を教育理念として、それぞれ掲げています。
さらに、本校が目指す学校像として、①子どもが主役となり、学ぶ喜びを実感できる学校、②誰もが居心地のよい安心安全な学校、③保護者や地域から信頼される学校の3点を、本校が育んでいきたいと考える児童像として、①自分も人も大切にする子(自己肯定感、コミュニケーション能力が高い子)、②自分で考え行動する子(主体性のある子)、③自分の言葉で表現する子(表現力に富んだ子)、④チャレンジする子(向上心と忍耐力が強い子)の4点を、それぞれ学校経営計画の基本に据えています。
このほか、教職員の目標として①児童の模範となる教師、②組織で協働して働く教師、③保護者・地域から信頼される教師、の3点を定めています。児童向けのキャッチフレーズ(合言葉)として、「笑顔・あいさつ・思いやりがあふれる本木小」を制定しており、子どもたちには折に触れて意識づけをしています。
本校は統合前の本木東小学校の時代から長年にわたって「東京都教育委員会人権尊重教育推進校」としての研究を進めています。今年度の研究テーマは「自分も相手も共に大切にする児童の育成」で、年間8回の研究授業に加え、人権集会、人権メッセージ、人権ポスター、人権の花などの活動を通して、子どもたちの人権感覚・意識を高めています。
地域の皆さんの支援体制も充実
本校の運営においては、保護者の皆さん、地域の皆さんに多大なお力添えをいただいております。
毎年10月に開催される「もときふぇすた」はPTAの皆さんが主導してくれる秋の恒例行事として子どもたちにも人気のイベントです。さらに、開かれた学校づくり協議会の皆さん主導のスポーツ体験イベントとして「もとき広場」が年7回、地域の商店や公共施設に本校児童の絵画の作品を展示する「本木ギャラリー」(作品は随時入れ替え)が常時実施されており、子どもたちの健やかな学びを支えていただいています。
本校では明るく素直な児童たちが毎日元気に登校しています。挨拶もきっちりできていますし、休み時間には校庭で元気に遊ぶ姿を見ることができます。子どもたちが楽しく充実した毎日を過ごせるよう、教職員一同頑張っていきたいと思います。